this page 【PDF化】


スキャンした画像をPDFデータにするやり方の説明です。

ただし、iPadのユーザーの方はPDF化をする必要はありません
前回作成したzipファイルをiTunesを使って「i文庫HD」に読み込ませればそのまま読書できます。
この方法がもっとも作業工程が少ないので、一番楽です。
「i文庫HD」は有料アプリですが、価格以上の価値があります。必ず買いましょう。)

が、電子インク型のリーダーをお持ちのアナタ!私もだけど!
kindleはzipでも読めますが動作が非常識に遅いです。
SONY Readerはzipは非対応です。
PDF化は必須科目です。さあ授業を始めます。

PDFとは。


そもそもPDFとは・・・Pub・・・・何の略かは知りませんが、とにかく汎用性の高いファイルです。
WindowsでもMacでも読めるので、誰かに文書をメールで送るときなどはレイアウトの崩れる
可能性のあるWORDやEXCEL、その他のアプリケーションからPDFに変換して送ることが多いです。

家電のマニュアルなどがメーカーサイトからダウンロードできますね?あれがPDFです。
Adobe Acrobatで作るのが純血ですが、雑種として無料や1000円台の安いソフトでも作成できます。

さて、電子書籍用にPDFデータを作成するにはいくつかの方法があります。

  @ScanSnapで読み込むときにPDFとして最初からスキャンする
  AJPGデータをAcrobat(ScanSnapにバンドル)でPDF変換
  Bアクロバット以外でPDF変換

@の方法もPCでの保存・印刷目的ならばボタンひとつでお任せなので非常に便利です。
が、電子書籍を様々な機種で読む可能性を考えると賢明ではありません。
ScanSnapで直接PDFを作るのはグレースケールではなく完全なモノクロデータとなり、
画像が荒くなり、機種によっては読みにくくなることが多いからです。

Aも非常に便利です。
私自身も譜面データの保存にはScanSnapでモノクロ設定でスキャン→AcrobatでPDF化をよくします。
この場合のモノクロ設定は私の独自設定のモノクロなので実際はグレースケールです。
が、これも後に説明する理由で電子書籍リーダーでは綺麗に表示できないことが多いのです。
(ちなみにAcrobatは単体で3万円くらいするアプリなので、ScanSnapって超お得です。)

B電子書籍を作るにはこの方法です。
その他のソフトと言っても何でもいいわけではありません。
使えるソフトはこの世でたったひとつです。
その神の名は・・・。

「ChainLP」
次項目に続く。

ChainLP


このアプリは「連番画像を指定サイズにリサイズし、画像だけの電子ブック形式ファイル
(LRF、PDF、ePub、Mobi)として出力するソフトです。」(サイトより転載)

このリサイズが重要。
なぜ重要?

電子書籍リーダーの表示画面には解像度というものがあります。
 ・SONY Reader 6インチ :584×754
 ・Kindle 3 :560×734
 ・Kindle DX :784×1142

この解像度は上記のように機種によってそれぞれ異なるのですが、たとえば600×800だった場合、
読み込ませる画像の解像度がこの整数倍(600×800とか1200×1600)じゃないとジャギーが発生したり
文字が薄くて読めなかったりという現象が起こります。
これを「ドット・バイ・ドット」(Dot by dot)といいます。

ChainLPのすごいところは

 1.画面を効率良く使って表示させるためにページ数の文字だけを文章部分に近づけた上で
 2.書籍の余白を自動で認識して削除し
 3.機種に適した解像度(Dot by dot)に調整し
 4.薄くなりがちな文字を濃くし
 5.この処理を数百枚連続で行った上で、PDF化。

を全自動で行ってくれるのです。

主立った電子書籍リーダーはKindleもSONYリーダーもChainLPに設定があらかじめ登録されています。
自分の機種を選んだ上でその他の細かい設定を行って下さい。
次の項目で私の設定を書いておきますね。

が、これらの設定はあくまで私が持っているKindleで、私の好みの設定なため、他の機種の方には
あまり参考にならない可能性があります。
同じファイルを使って、いくつかの設定でPDF化し、それを実際にお持ちの機種で表示させ好みの設定を探して下さい。
このPDF化はけっこう時間がかかる作業なので、実際にリーダーで読むものだけを変換する方がいいようです。

ちなみにこのソフトで変換したPDFファイルはPCで見るとむしろ汚く見えることがよくあります。
でも、不思議なことにKindleで表示させるとくっきり文字ですごく綺麗なんです。
ここらへん、電子書籍リーダーの処理能力の今の限界なのかなという気がします。
PCで確認したままに表示できるといいんですけどね。(iPadだとほぼそのままです。)

でもそもそもKindleもリーダーも文字情報で買った書籍を読むための機械で、PDFビューワーの機能は
おまけみたいなものですから、贅沢は言ってはいけないのかもしれませんね。

ChainLP・マイ設定を参考までに


実はかなり細かい設定のできるChainLPですが、私はそこまで検証できていません。
ですが、おおむね以下の設定で使えていますので大丈夫だと思います。
もっと細かく設定して美しいPDFを作成するパラメーターを見つけた方はぜひ教えて!!

 ・入力:dir/回転なし
 ・出力:pdf
 ・サイズ:解像度より機種を選ぶと数字が自動で入ります
 ・綴じ:右綴じ
 ・2個1:なし
 ・ルーラー配置:なし
 ・縦横比チェック:OFF
 ・ページ補正:コミックは「コミック優先」
        小説は「小説優先」
        ノンブルはページ数が打たれた位置を指定
 ・本文ボールド化:OFF
 ・ガンマ値補正:ON/数字空欄にして、自動レベルにチェック
 ・シャープネス:OFF
 ・タイトルはあとでリネームするのでそのままで。

 ※編集→詳細設定より「ファイル出力」タブのKindle対応の余白除去キャンセルにチェック
     キンドル利用の方はチェックを入れておくといいと思います。
     文章がページの半分くらいで終わっているときなどに、無駄に拡大して表示されないように
     ページの角にわざとゴミデータをいれてくれます。

 ※編集→詳細設定より「ページ補正設定」タブの補正時レベルは「傾き補正と余白除去(精細)」
     小説解析・コミック解析のあたりは細かい設定ができるようですが、私はそのまま使っています。